山陰ツーリング ~4日目

昨晩宿泊した三好家は大きな旅館だったが、禁煙ルームの設定がなく、部屋に入ると煙草のにおいがした。今時禁煙ルームの無い宿もあるんだ、と逆に驚いた。朝食付きで6600円だった。夕食は途中で済ませたので、寝るだけだし、部屋は和室で広く大浴場もあるので、においは10分たてば慣れると割り切った。
まあ、じゃらんネットで「その日の宿」というので一番近い宿を探したので選択肢はなく、ビジネスホテルもない田舎では仕方がない。
朝食を食べ、津和野が近いので観光していこうと情報をネットで調べて出発した。さいわい雨は上がり良い天気だった。津和野というと「山陰の小京都」として名を聞いたくらいであまり深くは知らなかったが、日本五大稲荷の一つの太皷谷稲成(たいこだにいなり)神社があり、またキリシタン迫害の地としていくつか史跡があるようだ。
駅前にはSL山口号が展示されていた。釜石線のSL銀河と同じように観光のため走らせているそうで、SLは古き良き時代の象徴として欠かせないものなのだろう。

駅前の観光協会で地図をもらい、乙女峠にあるマリア聖堂と津和野城跡を見学することにした。キリシタン迫害は江戸時代のことかと思っていたら、明治2年に長崎の3400人のキリシタンが全国22カ所に流罪の刑を受け、その流刑地の一つとして津和野も加えられたとのこと。
決して棄教しないキリシタンに、次第に拷問を加えるようになり、三尺牢から氷責めに至るまで残酷の限りを尽くしたが、それでも棄教するものはほとんどいなかったそうだ。そして、その中の一人の若者が拷問を受けている時に聖母マリアが現れ彼を慰めたという場所が乙女峠で、日本で唯一の聖母マリア顕現の地になっているらしい。




乙女峠は津和野駅の裏に当たり、少し山を登ったところに小さな聖堂が立っていた。聖堂の周りに聖母マリア顕現の様子を表した像や拷問に使われた池などがあった。聖堂の中は自由に入ることができ、美しいステンドグラスを見学できた。
同じイエス・キリストを信じるものとして、拷問に耐えて棄教しなかったキリシタンたちの信仰の強さを思い、聖堂の中で祈りを捧げた。
聖堂の裏に受話器が二つある珍しい公衆電話機があった。「デュエットホン」と書かれ、3人で話ができるらしい。

街に下り、多くの観光客が歩いている通りに行くと、道端の用水路には巨大な鯉が泳ぎ、本当に過去にタイムスリップしたような静かな佇まいを見ることができた。



津和野城跡は街の中心部から少し離れたところにあり、歩いて登ると1時間近くかかるというので、リフトを利用した。
出丸と本丸に分かれている城跡は石垣のみ残っていたが、津和野市街を見下ろす絶好の立地にある。




城跡を下り、稲成の参道入口にある美松食堂で、有名だという黒いなりを食べた。この食堂がまたレトロで、今では珍しいブラウン管式のテレビがあった。わざわざ置いているのだろうが、ちゃんと地デジの番組が写っていた。



そしてお土産に津和野名物の源氏巻きを買った。津和野には森鴎外記念館もあり、時間があれば見学したいと思ったが、今日はカルストロードも走りたいと思っていたので、津和野を後にした。


今回の山陰ツーリングの目当てとして山陰海岸を走ることと鳥取砂丘を見ること、そしてカルストロードを走ることを考えていた。津和野から国道9号で山口市まで行き山口宇部道路から中国道に乗って秋吉台ICに15時に着いた。




初めて走るカルストロードは、ビーナスラインに似たような景観で走りやすい道だったが、両側に見える石灰岩が墓石のようにも見え、ちょっと不気味な感じもした。ロードマップを見て自分がどこにいるのか知ろうと思ったが、何も目印になるものがないのでわからない。
ナビに示される現在地と地図が結びつかず行ったり来たりしてみたがその広さにも驚いた。展望台があったので、ようやく現在地をつかむことができた。

フェリーボートの予約は明日の夜だったが、一日雨天のための予備日を設けていたので、空きがあれば今日の便で帰ってもいいかなと思い、フェリー会社に電話してみた。しかし、あいにく今日の便には空きがなかったので、明日一日観光して予定通り明日の夜船に乗ることになった。
どこかこの近くに宿はないかと検索してみたが、こちらもちょうどいいのがヒットせず、下関ならホテルがたくさんあるので下関に宿泊することにした。下関までは約70km、時間にして1時間半くらいだ。
美祢(みね)東ICから中国道に乗り、下関ICで下りた。



昨年の夏に下関にも関門橋を渡ってきたが、あの時は雨だったので何も見ることができなかった。今日の宿はスーパーホテルPremiumというホテルで、普通のスーパーホテルより格が上らしい。

またロビーの横にはウェルカムバーがあって18:00~21:00はアルコールが飲み放題とのこと。残念ながら私は酒は飲めないのでソフトドリンクを飲んだが、ホテルのサービスとしては別格だ。


部屋の中も内装がおしゃれで、TVも大画面だった。宿泊代は朝食付きで7400円と少し割高かなと思ったが、温泉もあり快適性を考えると決して高くはないと思った。
18:40にホテルに着いたので、久しぶりに街で夕食を食べようと思い、フロントで聞くと何軒か居酒屋を教えてくれた。そのうちの一軒に行き、下関らしくふくの刺身と瓦そばを注文した。


翌朝のホテルの朝食はビュッフェ形式だったが、ふくの唐揚げがあったのでびっくりした。

本日の走行距離 202km(Total 1863km)
