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日本海を目指して ~R107号(その1)

ビアター

フロントタイヤの皮むきをしないとなぁ、と思っていたが天気が良い日が続いたので国道107号を西に向かって走ることにした。国道107号は、東北横断道路とも言われるように1本の国道で太平洋から日本海まで貫いている。一度端から端まで走破したいと思っていた。

今回の旅の目的は、B級グルメで有名な「横手やきそば」を食べることと日本海を見ることに決めた。朝7時に出ようと思ったが、4月も下旬で桜も満開というのに気温が3℃と異例の寒さ。花冷えというやつか。片づけたオーバーズボンや冬用の衣類に着替えていたら8時近くになってしまった。

R107号の始点は、盛町にあるR45号の権現堂交差点だ。

国道45号

権現堂交差点

権現堂交差点のそばには、いつもお世話になっているバイク屋オートランドリッキーがあるが、定休日で店は閉まっていた。権現堂交差点を出発してR107号通称盛街道(さかりかいどう)を走っていくと日頃市町(ひころいちちょう)に入ったところに石灰岩の鉱山がある。

大船渡市は昔から石灰岩が産出し、太平洋セメントのセメント工場が街のシンボルとなっている。東日本大震災の防潮堤の復興工事に使われたセメントは、ほとんどが大船渡産のものだそうだ。


大船渡市のシンボル セメント工場の煙突

道はやがて上り坂となり、大船渡市と隣の住田町(すみたまち)の境界に白石峠がある。そこには白石トンネルがあるが、このトンネルは狭いこととトンネルの中が急カーブしていることで難所とされ、先ごろようやく白石トンネル改良工事に予算が付いたと聞いた。しかし、完成は10年後ということで気の遠くなる話だ。

やがて道は長い上り坂となり荷沢峠を越える。峠を下ったところには女房御用達の産直「ともちゃん」があり、大船渡からちょうど1時間なので立ち寄って朝食にパンを買って食べた。

少し行くと釜石道の宮守ICがある。R107号と釜石道はここから花巻にある東和ICまで並走しており、盛岡・北上方面に行く時はたいてい高速に乗るので下道のR107号を走るのは初めてだ。

遠野市に入るとR107号はR283号との重複区間となる。花巻・北上方面へはほとんどの車が釜石道を利用するので、R283号は1台も車が走っていなかった。

花巻に向かうR283号と別れ、北上方面に向かうとR107 号はのどかな猿ヶ石川と並行して走っている。猿ヶ石川は田瀬湖へと注ぎ、北上川へとつながる。遠野から田瀬湖周辺までは北上山地の中をくねくねと走る樺峠の峠道で気持ちの良い道だ。

田瀬大橋

道沿いにはコブシの花が満開で、桜も開花し始めた。コブシというと♪コブシ咲くあの丘、北国のあぁ北国の~は~る~♪で有名だが、千昌夫の故郷陸前高田市や大船渡市ではあまり目にしない。よく似たハクモクレン(白木蓮)の方が多いようだ。女房も岩手出身だが、あの歌がヒットした時、コブシって何?と思ったそうだ。

コブシの花

北上山地を抜けると、平地に広がる北上市が一望できた。

北上市内に入り北上川を渡ると、北上駅周辺は東北本線と北上線があるためか線路に沿って迂回していた。しかし、広い道路なので、案内板に従って走ると迷わずに市内を通過できた。

北上市内からは夏油(げとう)温泉で有名な夏油三山(経塚山、牛形山、駒ヶ岳)が見える。他のスキー場の営業は3月で終わるが、夏油高原はGWまでスキーが楽しめる。秘湯と言われる夏油温泉に一度は行ってみたい。

北上市を通過すると、いよいよ秋田県だが錦秋湖(きんしゅうこ)周辺で起きた土砂崩れのためR107号は全面通行止めだった。土砂崩れが起きたのは秋ごろだったと思うが、冬の間は工事も休みだったのだろう。

並行して走る秋田道を無料にして迂回路として使用しているという。仕方がないので、高速道へ迂回する。北上西ICと湯田ICの1区間が無料とのことだ。

ホントに無料かな、と疑っていたが、ETCレーンを通過すると料金は確かに0円と表示された。

湯田ICを出るとまだ周りには雪が大量に残っていた。この間買ったウエアを着てきたのだが、春~秋用のためか寒い。

岩手県と秋田県の境は西和賀町だがこの辺りは、豪雪&厳寒地として岩手県民には知られている。また、このR107号は俳聖正岡子規にちなんで「子規ライン」と呼ばれているとか。

ようやく秋田県との県境に到着した。時刻は午前11時。ここまで約3時間。岩手県は南北も広いが東西も広い。気温は13℃を示しているが、体感的には10℃以下だ。

道の駅山内(さんない)に到着。店内は驚くほど広い。そういえば、ここまで店らしい店もコンビニもなかったので、観光客だけでなく地域の人にとっても大事な場所なのだろう。

店内を見渡すと「いぶりがっこ」が一押しらしい。

いぶりがっこの棚には、生産者名が掲示された同じようないぶりがっこが並んでいる。どう違うのだろう。女房は漬物が大好きなのでお土産に買おうと思ったが、漬物の食べ過ぎは体に悪いので、「減塩」という表示のものを選んだ。秋田名物のきりたんぽも売っていたのでこちらも買った。

私はツーリングの際に「ツーリングマップル」を重宝しているのだが、いろいろ旅の情報が書かれていても字が小さいことと、走行中に見ることができないので、後で家でルートを確認しながら見た時に「なんだ、こんな良い情報が載っていたのか」と悔やむことがある。

そこで、今回はあまりよく知らない秋田県ツーリングでもあるので、休憩の際に行く先の情報を細かく読むことにした。

これから向かう横手市では、旅の目的でもある「横手焼きそば」を昼食に食べなくてはならない。店の情報がないかと見ると、R107号は横手市の南側を通過しており、レストランのマークは市の中心部にあった。

そこで、R13号との交差点で市内に向かい、「横手やきそば」の幟を見つけたら最初の店に入ろうと考えた。しかし、しばらく走ったが、なかなか幟は見つからない。駅前ならあるかなと思い、横手駅に向かって走ったら、ようやく1軒見つけた。

このたまたま見つけた店が当たりだったようで、店内は満席で有名人の写真やサインも飾られていた。

味も評判が良いようだ。

いちばんシンプルな横手焼きそばを注文した。

B級グルメなので、濃い味付けを想像したが、意外にあっさりとした味付けで半熟の目玉焼きを絡めて食べると美味しかった。

食べながら、残りの道程を調べたら、あと約60kmほどで日本海に着きそうだ。(続く)

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